ネパールならではの取り組み

お母さんと子どもを守ることから始まった煙突型かまど作り」
 村の多くのお母さんは家事に、畑仕事に、家畜の世話に、水汲みに、薪拾いに忙しく、なかなか赤ちゃんや小さな子供のケアをじっくりできる時間がありません。赤ちゃんが風邪を引き出したときの対処や、子供たちがご飯を食べる前の手洗いの促しなど、なかなか手が回らないことがあると、家の状況を地域のお母さんたちと公衆衛生スタッフで共有しました。
 村では、鍋が置けるくらいの壁を土で作っただけのかまどが主流です。もちろん煙は全て部屋の中に充満します。そして、大変なのは料理に時間がかかること。さらにかまどは一つだけで、ご飯やおかずを順番に作っていくしかありません。火おこしにも時間がかかる。
 
 そこでスタッフがたどり着いたのが煙突型かまど。レンガと土を使って作るかまどは、作り方を学べば誰でも家で作れます。
 かまどの評判は広がり、お母さんたちから「料理にかかる時間がかなり短縮された。その分子どもたちと過ごす時間にあてられるようにもなって、うれしい」との声。また、煙が外に出ることで、肺疾患などの予防にも繋がり、家族の健康も守ることができます。

2022年04月06日